GPT-6 Astra は、OpenAI が 2026 年 9 月 3 日に発表した最上位のモデルです1 。Codex では ChatGPT Plus 以上のプランで使えます2 。ただし、Plus での利用回数は 5 時間あたり 5〜45 メッセージと少なく、API 料金も GPT-6.1 Sol の 5 倍です2 3 。普段の実装やレビューは GPT-6.1 Sol、大きな設計や難しいデバッグだけ GPT-6 Astra、要約や定型の修正は GPT-6 Luna と使い分けるのが現実的です。この記事では、3 つのモデルの違いと料金、Codex での切り替え方(codex -m・/ model・config.toml)、Claude Code との併用、制限と注意点を、2026 年 10 月 7 日時点の公式情報と、筆者が手元で実行した Codex CLI 0.160.1 の出力で説明します。
GPT-6 Astra は、コード・アプリ操作・調査を組み合わせた、最も負荷の高い仕事のためのモデル です4 。API の ID は gpt-6-astra です。コンテキストは 105 万トークン、出力は最大 12.8 万トークン、知識のカットオフは 2026 年 4 月 30 日です5 。
GPT-6 系には 2026 年 10 月時点で 3 つの系統があり、Codex の公式ページはそれぞれを次のように位置づけています4 。
GPT-6 Astra GPT-6.1 Sol GPT-6 Luna API の ID gpt-6-astragpt-6.1-solgpt-6-luna公式の位置づけ 最も負荷の高い仕事向け Astra に近い性能を、より低いコストで 集中した大量の作業向けの、最も効率的なモデル 公開日 2026-09-031 2026-09-296 2026-09-227 API 料金(入力 / 出力、100 万トークンあたり) $10 / $50 $2 / $10 $0.10 / $0.50 Codex の既定の推論の深さ low low medium
API 料金は OpenAI の料金ページ3 、既定の推論の深さは Codex CLI 0.160.1 に組み込まれたモデル一覧(codex debug models --bundled)で筆者が確認した値です。
タスクの難しさと回数でモデルを選ぶ図。難しい設計・デバッグは GPT-6 Astra、日々の実装とレビューは GPT-6.1 Sol、要約や定型の修正は GPT-6 Luna 図: 筆者作成(OpenAI の公式の位置づけをもとに作図)
理由は、9 月の 1 か月で GPT-6 系が 3 回続けて出て、Codex の既定や料金が大きく変わったから です。日本の検索でも「GPT-6」は 9 月 2 日の週に急に伸びました。Google トレンドでは、直近 4 週の平均がその前の 8 週の 2.1 倍です。関連キーワードでは「gpt-6 astra codex」「gpt 6 astra 料金」が急上昇しています8 。
GPT-6・GitHub Copilot の検索関心度(日本・週ごと) データを表で見る GPT-6・GitHub Copilot の検索関心度(日本・週ごと) 週 GPT-6 GitHub Copilot 07/08 0 54 07/15 0 34 07/22 0 34 07/29 0 38 08/05 0 27 08/12 0 22 08/19 0 33 08/26 1 35 09/02 57 33 09/09 22 28 09/16 17 14 09/23 15 23 09/30 11 28
出典: Google トレンド(日本、2026/07/08〜2026/09/30 の週、2026-10-07 取得。最大を 100 とした相対値)
9 月の主な出来事は次のとおりです。
日付 出来事 2026-09-03 GPT-6 Astra を発表。Pro・Enterprise などで即日、Plus と Business には数日かけて提供1 5 2026-09-05 Codex の codex mcp-server コマンドを削除(8 月 24 日に非推奨化)9 2026-09-22 GPT-6 Sol と GPT-6 Luna を API・Codex・ChatGPT に提供7 10 2026-09-29 GPT-6.1 Sol を発表。Plus 以上の ChatGPT Work と Codex で利用可能に6 2026-10-14 GPT-5.5 が ChatGPT と Codex から引退(予定)4
結論は、性能の差は思ったより小さく、料金の差は大きい です。OpenAI によると、GPT-6.1 Sol はコーディングのベンチマーク DeepSWE v1.1 で、Astra の約 5 分の 1 のコストで同等の性能を出しています6 。
GPT-6 Astra の発表に載っているコーディング系の結果は次のとおりです1 。Terminal-Bench 4.0 はターミナルでの複雑な作業、DeepSWE v1.1 は実際のコードベースでのソフトウェア開発の課題を測ります。
コーディング系ベンチマークの結果(%、OpenAI 発表) データを表で見る コーディング系ベンチマークの結果(%、OpenAI 発表) ベンチマーク GPT-6 Astra(%) GPT-5.6 Sol(%) Claude Fable 5.1(%) Claude Opus 5(%) Terminal-Bench 4.0 57.9 37.3 55.8 52.6 DeepSWE v1.1 74.1 72.7 67.4 73.7
出典: OpenAI「GPT-6 Astra」発表(2026-09-03)の比較表。各社モデルとも OpenAI による計測
Terminal-Bench 4.0 では Astra が他を引き離しています。一方、DeepSWE v1.1 では Astra と Claude Opus 5 の差は 0.4 ポイントです。ターミナルを長く操作する作業ほど Astra の強みが出る と読めます。なお、これは OpenAI 自身の計測です。他社モデルとの比較は、各社の発表や自分の課題でも確かめてください。
API 料金(100 万トークンあたり、Standard、ドル) データを表で見る API 料金(100 万トークンあたり、Standard、ドル) モデル 入力(ドル) 出力(ドル) gpt-6-astra 10 50 gpt-5.6-sol 4 20 gpt-6.1-sol 2 10 gpt-6-sol 2 10 gpt-6-luna 0.1 0.5
出典: OpenAI API Pricing(2026-10-07 参照)。gpt-5.6-sol は期間限定の価格
キャッシュ済みの入力は、Astra が $1.00、6.1 Sol が $0.10、Luna が $0.01 です3 。同じ 6.1 Sol と 6 Sol でも、キャッシュ済み入力は 6.1 Sol が半額($0.10 と $0.20)です。長い会話や大きなリポジトリを繰り返し読む Codex の使い方では、この差が効きます。
Codex では、CLI の -m オプション、対話中の / model、設定ファイル config.toml の model のどれかでモデルを選びます4 。指定しなければ、Codex が推奨するモデルが使われます。
Codex の料金ページでは、プランごとに使える GPT-6 系のモデルが決まっています2 。
プラン 月額 GPT-6 Luna GPT-6 Sol / 6.1 Sol GPT-6 Astra Free $0 ○ — — Go $8 ○ — — Plus $20 ○ ○ ○ Pro $100〜$500 ○ ○ ○ Business 1 人 $20(年払い) ○ ○ ○
Plus の場合、手元で動かす Codex(CLI・IDE 拡張・アプリ)で送れるメッセージ数は 5 時間あたり次の範囲です。タスクの重さで変わります2 。
モデル 5 時間あたりのメッセージ数(Plus) GPT-6 Astra 5〜45 GPT-6 Sol 15〜150 GPT-6.1 Sol 15〜160 GPT-6 Luna 350〜3,000
Astra は上限が最大でも 45 回です。Plus で Astra を既定のモデルにすると、すぐに上限に達します。既定は 6.1 Sol にして、必要なときだけ Astra に切り替える のがおすすめです。
まず CLI を最新にします。筆者が 2026 年 10 月 7 日に確認した最新版は 0.160.1 でした。
npm install -g @openai/codex@latest
codex --version
起動時にモデルを指定します。-c で推論の深さ(reasoning effort)も上書きできます4 11 。
codex -m gpt-6-astra
codex -m gpt-6.1-sol
codex -m gpt-6-luna -c model_reasoning_effort="high"
codex exec -m gpt-6.1-sol "Review the current changes"
対話の途中で替えるときは / model を使います。モデルと推論の深さを選べます12 。
Codex CLI 0.160.1 でバージョンを確かめ、組み込みのモデル一覧から GPT-6 系の ID と既定の推論の深さを表示するターミナル操作 筆者が 2026-10-07 に Codex CLI 0.160.1 で実行した出力を再現(ログインなしで実行。最後のコマンドは起動の直前まで)
モデル一覧は、ログインしなくても次のコマンドで確かめられます(JSON で出るので、上の GIF では jq で整形しています)。筆者の環境での結果をまとめると、次のとおりでした。
codex debug models --bundled
slug 説明(CLI の表示) 既定の推論 選べる推論の深さ gpt-6-astraFrontier intelligence for the most demanding work. low low〜max, ultra gpt-6.1-solLatest workhorse model for coding and everyday work. low low〜max, ultra gpt-6-solPrevious generation workhorse model. medium low〜max, ultra gpt-6-lunaFast and affordable model for easier tasks. medium low〜max
ultra は、CLI の説明では「最大の推論に、タスクの自動的な委任を加えたもの」です。Luna では選べません。
毎回 -m を付けるのが面倒なら、~/ .codex/ config.toml に書きます11 。プロジェクトごとに変えたいときは、リポジトリの .codex/ config.toml に書きます(信頼済みのプロジェクトだけ読み込まれます)。
model = "gpt-6.1-sol"
model_reasoning_effort = "medium"
/ status では、いまのモデルと残りのコンテキストを確かめられます。/ usage では、トークンの使用量を見たり、獲得済みの上限リセットを使ったりできます12 。
VS Code などの IDE 拡張と ChatGPT のデスクトップアプリでは、入力欄の下のモデル切り替えで選びます4 。
おすすめは、「間違えると手戻りが大きい判断」だけを Astra に任せる ことです。回数の上限と料金を考えると、すべてを Astra にする意味はあまりありません。筆者の使い分けの案は次のとおりです。
工程 おすすめ 理由 設計(大きな変更の方針・移行計画) GPT-6 Astra(high 以上) 一度の判断の質が全体を左右する 原因のわからない不具合の調査 GPT-6 Astra ターミナルを長く操作する課題に強い(Terminal-Bench 4.0) 日々の実装・テストの追加 GPT-6.1 Sol Astra に近い性能で、回数と料金に余裕がある コードレビュー GPT-6.1 Sol 回数が多い。重要な PR だけ Astra に 要約・コミットメッセージ・定型の修正 GPT-6 Luna 安く速い。Plus なら 5 時間で数百回以上
実際の切り替えは、たとえば次のようになります。
codex -m gpt-6-astra -s read-only -c model_reasoning_effort="high"
codex -m gpt-6.1-sol
codex exec -m gpt-6-luna "Summarize the diff in 5 bullet points"
-s read-only は、Codex がファイルを書き換えられないサンドボックスです。Astra に方針だけを考えさせるときに使うと、意図しない変更を防げます。
Claude Code を主に使っている場合は、OpenAI 公式の Claude Code 用プラグイン codex-plugin-cc を入れる のがいちばん簡単です13 。Claude Code の中から Codex にレビューや作業を頼めます。ChatGPT のサブスクリプション(Free を含む)か OpenAI の API キーと、Node.js 18.18 以上が必要です。
Claude Code の中で次を実行します。
/plugin marketplace add openai/codex-plugin-cc
/plugin install codex@openai-codex
/reload-plugins
/codex:setup
使えるコマンドは次のとおりです13 。
コマンド 何をするか / codex:review今の変更を Codex が読み取り専用でレビューする。--base main でブランチ全体 / codex:adversarial-review設計の判断に反論させるレビュー。重点を文章で指定できる / codex:rescue不具合の調査や修正を Codex に任せる。--model と --effort を指定できる / codex:transferClaude Code の会話を Codex のスレッドとして引き継ぐ / codex:status・/ codex:result・/ codex:cancelバックグラウンドの作業の確認・結果の取得・中止
GPT-6 Astra に頼むなら、モデルを明示します。README の例は古いモデル名(gpt-5.4-mini や spark)のままです。spark(GPT-5.3-Codex-Spark)は 2026 年 9 月 14 日に廃止されたので、GPT-6 系の ID に置き換えてください9 。
/codex:adversarial-review --base main challenge whether this migration plan is safe to roll back
/codex:rescue --model gpt-6-astra --effort high investigate why the integration test is flaky
モデルを指定しないと、Codex 側の既定(config.toml の model)が使われます13 。Codex の利用回数は、Codex を直接使ったときと同じ上限から引かれます。
以前は、Codex を MCP サーバーとして起動し、Claude Code から MCP で呼ぶ方法がよく紹介されていました。codex mcp-server は 2026 年 9 月 5 日に削除されました9 。筆者の環境でも、0.160.1 では次のエラーになりました。
$ codex help mcp-server
error: unrecognized subcommand 'mcp-server'
古い記事の手順を使っている場合は、上のプラグインに移行してください。
Codex は AGENTS.md を読みます14 。Claude Code は CLAUDE.md を読み、CLAUDE.md の中に @AGENTS.md と書けば AGENTS.md も取り込めます15 。共通のルールは AGENTS.md に書き、Claude Code だけのルールを CLAUDE.md に足すと、どちらのエージェントにも同じ前提で作業させられます。詳しくは CLAUDE.md の書き方:AGENTS.md との違いと併用方法 を参考にしてください。
GPT-6 Astra は、能力が高い分だけ安全上の制限も強いモデルです。使う前に次の 4 点を知っておくと、戸惑いが減ります。
サイバーセキュリティの能力が「Critical」と評価されている : OpenAI の安全性評価の枠組み(Preparedness Framework)で、Astra はサイバーセキュリティが Critical と評価されました16 。脆弱性の攻撃コードの作成など、高度な攻撃に使える作業は断られることがあります。Codex の組み込みモデル一覧には、承認された防御用途向けの「Daybreak」系のモデルが非表示で含まれていました(筆者確認)
作業が止まることがある : OpenAI は、エージェントの動きを監視し、必要に応じて人が作業を止められる仕組みを入れています16 。長い作業が途中で止まったら、止まった理由を確かめてから続けます
上限に達したときの続け方 : 実行中のターンは上限に達しても最後まで続きます。それ以降は、Plus と Pro ならクレジットを買うか、API キーに切り替えて API 料金で続けられます2
GPT-6.1 Astra は出ていない : 報道によると、OpenAI は後継の GPT-6.1 Astra を安全性の理由で公開しないと判断しました17 。OpenAI 自身の発表は確認できませんでした。2026 年 10 月時点で Codex の最上位は GPT-6 Astra のままです
GPT-5.5 を使い続けている場合は、2026 年 10 月 14 日に ChatGPT と Codex から引退するので、GPT-6 Sol か Luna に移してください4 。
GPT-6 Astra(gpt-6-astra)は 2026 年 9 月 3 日公開の最上位モデル。Codex では Plus 以上で使える
GPT-6.1 Sol は DeepSWE v1.1 で Astra と同等の性能を約 5 分の 1 のコストで出す。普段使いは 6.1 Sol が合理的
Plus での Astra は 5 時間あたり 5〜45 メッセージ。既定は 6.1 Sol にし、設計や難しい調査だけ codex -m gpt-6-astra で切り替える
Claude Code からは公式プラグイン codex-plugin-cc で呼べる。codex mcp-server は 9 月 5 日に削除済み
安全上の制限が強く、攻撃に使える作業は断られたり、作業が止まったりすることがある
次にやることとして、~/ .codex/ config.toml の model を gpt-6.1-sol にしてください。次の設計の相談で、codex -m gpt-6-astra -s read-only を試してみましょう。
API では、100 万トークンあたり入力 $10、キャッシュ済み入力 $1、出力 $50 です(2026 年 10 月 7 日時点、Standard)3 。Codex を ChatGPT のプランで使う場合は、月額料金の範囲で、5 時間ごとのメッセージ数の上限まで使えます2 。
Codex では使えます。Plus の Codex の利用上限は、GPT-6 Astra で 5 時間あたり 5〜45 メッセージです2 。「GPT-6 Astra Plus」という名前のモデルやプランはありません。
Free プランでも Codex は使えますが、使える GPT-6 系のモデルは GPT-6 Luna だけです2 。GPT-6 Astra と 6.1 Sol には Plus 以上が必要です。
上限は 5 時間ごとの枠で数えられます。残りの量は、CLI の / status か使用量のダッシュボードで確かめられます2 。獲得済みのリセットがあれば、/ usage から使えます12 。
迷ったら GPT-6.1 Sol です。OpenAI によると、DeepSWE v1.1 で Astra と同等の性能を約 5 分の 1 のコストで出します6 。Astra は、大きな設計の判断や、ターミナルを長く操作する難しい調査に絞って使います。
OpenAI 公式の codex-plugin-cc を Claude Code に入れれば、/ codex:rescue --model gpt-6-astra のように Codex 経由で使えます13 。利用回数は Codex の上限から引かれます。
GPT-6 Astra — OpenAI, 2026-09-03(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4
Codex Pricing — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
API Pricing — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4
Codex Models — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7
Introducing GPT-6-Astra(Announcements) — OpenAI Developer Community, 2026-09-03(2026-10-07 参照) ↩ ↩2
Introducing GPT-6.1 Sol — OpenAI, 2026-09-29(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4
Introducing GPT-6 Sol and Luna — OpenAI, 2026-09-22(2026-10-07 参照) ↩ ↩2
Google トレンド:GPT-6 ほか(日本・過去 90 日) — Google, 2026-10-07 取得 ↩
ChatGPT & Codex changelog — OpenAI, 2026-10-05 更新(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3
OpenAI upgrading ChatGPT and Codex with two more GPT-6 models — 9to5Mac, 2026-09-22(2026-10-07 参照) ↩
Codex Config Reference — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩ ↩2
Codex Slash commands — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3
openai/codex-plugin-cc — OpenAI(GitHub), v1.0.6 2026-07-08(2026-10-07 参照) ↩ ↩2 ↩3 ↩4
Custom instructions with AGENTS.md — OpenAI(2026-10-07 参照) ↩
How Claude remembers your project — Anthropic(2026-10-07 参照) ↩
GPT-6 Astra System Card — OpenAI, 2026-09-03(2026-10-07 参照) ↩ ↩2
OpenAI holds off on releasing new model over safety concerns — CBS News, 2026-09-28(2026-10-07 参照) ↩